20141230(火)歌舞伎町交番前からのSOS電話

年末最後の火曜日。
本日も電話が多くなりそうな予感(ややぶっきらぼうな電話対応となっております。ごめんなさい)。

 歌舞伎町交番前からのSOS(1件目)21:44ころ

被害者からの報告

・被害者四名。
・一人1時間1万円、女の子の飲み物は1杯3,000円と説明されて入店。
・1時間いて、56万円の請求。
・女の子がこちらの了解を得ないで注文をしまくった。
・店側は、女の子が72杯飲んだといっているという。(でも、3,000円/杯×72杯=216,000円で、56万円には届かないが)
・店側は、テーブルに飲み物きたのだから、勝手に注文するなと止めることができたはずだと主張している。
・請求明細をだしてといっても、正確なものをださない。しかも、絶対写真はとるなといわれた。
・今、歌舞伎町交番前にいる。
・おまわりさんは、助けてくれない。

青島の回答

いつもどおりの説明。毎日同じ説明をしているので、わるいいみで立板に水の説明。

・スマホを閲覧する余裕はあるので、このサイト(歌舞伎町ぼったくり被害相談室の投稿をひととおり)みて、ほかの事例の雰囲気を掴んでください。
・今被害額ゼロ。店外の安全な場所(交番前)にでてこれている。この状況の有利さを理解して落ち着いて対応を。
・店側は、「今」お金を取ろうと必死。
・こちらが金額を提示して支払う(例えば2万円)、それを店員が受け取らない(25万円でないと受け取らない)というやりとりをやっておく。
・無銭飲食と責められたら、無銭飲食ではないと自信をもって反論をする。
・裁判で解決しようとこちらから提案するのも選択肢のひとつ。
・この場で代金の折り合いがつかないのであれば、裁判で決めましょうというのはひとつの明快な立場。
・それを許さず、解放しないということは脅迫罪、強要罪にもなりうる話。
・連絡先伝えるのであれば、店側の情報(会社名、店名、事業主名、代表者名、住所、電話番号等)もすべてこちらも要求すること。

 歌舞伎町交番前からのSOS(2件目)21:59ころ

被害者からの報告

・被害者四名
・歌舞伎町の居酒屋で飲んだ。
・前金で5,000円といわれた。
・居酒屋なのに、退店時33万6000円の請求(ひとり約8万円)
・今歌舞伎町交番前。警察は助けてくれない。

 歌舞伎町交番前からのSOS(3件目)22:14ころ

被害者からの報告

・被害者四名
・客引きに連れて行かれた店。
・2~3時間飲んだ。
・退店時30万?円の請求(ひとり約7~8万円)
・今歌舞伎町交番前。警察は助けてくれない。

感想その他

・何度もかけてこられる方がいます。
・本当に申し訳ないのですが、何度電話をかけていただいても、現場に行くなどの具体的活動をすることはでません。
・私も、ここまで多いぼったくり被害電話を、(法律事務所にとっての)ひとつの商機とみて、出動サービスをやるのがよいのかもしれませんが、そこまでする決断がどうしてもつきません。
・いずれ決断するときがくるかもしれませんが、今はその決断ができません。

・交番前でお巡りさんが助けてくれないという段階からが、ぼったくり被害の第二ラウンドです。
・マムシのようにしつこい店員と、いい加減帰らしてくれという被害者側の我慢比べです。
・お店でもめたものの、被害額ゼロ円のまま、交番前まで来ている。しかも被害者として友人や同僚と一緒にいることができている。
・そうであれば、あとは友人たちと知恵をしぼって、いつ帰るのか、こちらの連絡先を伝えるのか、どこの連絡先を伝えるのか、自分たちで無事に帰宅することはできると思うのです。。。
 ←これについてはまだ私もここまで断言していいものか逡巡している。
・店側も必死であることをよく理解したうえで(今ここでお金がとれなければ、後日とれる可能性はぐっと下がる。費用対効果も合わなくなる。)、とにかく落ち着いて対応していただければと思います。
・究極的には裁判をしてもらうのがよいと私は考えておりますが、連絡先を伝えたくないというところが障害となってきます。
・連絡先を教えることの躊躇いさえなければ、堂々と連絡先を伝えて、今日は決着がつかないから後日仕切り直そう、裁判やるならそれでもかまわないので、訴えてください、ぐらいいって帰るのが一番です。私ならそうします。
・★し・か・し★、SOS電話の方が、「じゃあお店の人に自宅の連絡先教えても大丈夫なんですね??」などとそこまでの保障を私に求めてきたりするわけです。
・そこまでの保障はさすがにできないので、大丈夫です、とは口が裂けてもいえない。ここが電話での回答を求められて、一番私が困ってしまうところです。
・家族の心配を考えると、会社員の方なら、勤務先を教えるのはありだと考えています。
・★し・か・し★、SOS電話の方が、「会社の連絡先教えても大丈夫なんですか??」とこれまた私に保障を求めてきたりするわけです。
・そんな保障はこれまたできないのです。
・なにかと保障を求めてくる方が多く、とにかくどうしたものかと未だに結論がでておりません。
・皆、なにかと無傷ですませたいという欲求が強く、そこがどっちつかずの原因でもあります(早く帰りたい、でも無銭飲食といわれたくない。裁判やってくれといって帰りたい、でも本当に裁判をやられたくない、会社にも知られたくない等々)。で、ぼったくり店舗は、人のそのような弱さにつけこんで今日も大繁盛。。。

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青島 克行

青島 克行弁護士・保育士・宅地建物取引主任者

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静岡県静岡市出身
昭和50年9月17日生
 弁護士(東京弁護士会、登録番号31776)
 保育士(東京都)
 宅地建物取引主任者(東京都)

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