歌舞伎町ぼったくり|深夜のアルタ前で「虎の穴」という店を名乗る客引きに声をかけられた事例

昨日の被害事例です。

弊所サイトをご覧くださった被害者の方からのご報告です。

新宿のアルタ前。
6月19日深夜2時頃に風俗のキャッチに詐欺にあってしまいました。

内容としては、風俗の虎の穴を名乗って、
基本料金、何かあった時の保険料として26万取られてしまいました。
当初、アンケートなどに答えれば交通費、ホテル代、料金などが返却され実質2万でokと言われました。
それで池袋のホテルまで行き、暇な時間、虎の穴のサイトを見たところ客引き・キャッチはおこなっていないと記されてあったので急いで新宿まで戻りました。
すると、キャッチの男性がいたので話しかけると、逃げられてしまいどうしようもなくなってしまいました。
ホテルに着いたら電話してと言われ080-★★★★-★★★★という番号は教えられました。

ご報告いただき、ありがとうございました。
新宿で声をかけられて、池袋のホテルまでいく(そのように指示された?)というのが珍しい気がしますね。
犯罪者からすると、被害者が騙されたと気づいた後に、わざわざ新宿まで戻ってくる人は少ないだろうという狙いがあるのでしょうか。。
とにもかくにも災難でした。

これはあきらかな詐欺罪に該当するケースです(何のサービスの裏付けもないのに、根拠のない名目で、お金を騙しとられた)。
この方には、すぐに警察に行くように連絡いたしました。

もっとも、この種の被害事例の場合、警察からは、
・あなたが、お金を渡した証拠がない
・その客引きがどこにいるかわからない
・最後までいればサービスを受けられたのかもしれない
・犯罪とまでは言い切れないから、警察では対応のしようがない
等々言われて、あきらめさせられることが多いです(本当に多い)。

警察官がどのような考えで、上記のような発言をするものか。
今となっては私はわかるものですが、それが正しいというわけでもない。
被害者が、どこまで、被害者として、闘い続けられるか。
警察をついに動かすに至るまで、被害者としての闘いを続けられるか。
そのあたりの勝負なのですが、ここが本当に難しい。

氏名不詳の被疑者を実行犯とする詐欺被害の被害届として受理するだけでも、まずはすんなりやってくれれば、被害者の気持ちも少しは晴れるものです。
悲しいかな、それを警察は嫌がって受理してくれない。
今回のケースではどうだろう。

※被害者の落ち度について(補足)※
今回のケースでも、そもそも引っかかる方がわるい、引っかかるほうがどうかしている、等々のご意見もあろうかと思います。
しかし、犯罪被害の救済を考える場面では、その視点はとりあえず無用ということでお願いします。
被害者にも落ち度があるという視点は、あらゆる犯罪被害(消費者被害も含む)に通底する、普遍的な視点です。
その視点を強調してしまうと、あらゆる被害事例において、話が、加害者の責任追及の議論から、被害者を糾弾する議論にズレていってしまうのです。
いきすぎて、被害者救済の話がどこかに消えていってしまうのです。
実際、警察からも、被害者はその種の言葉をよく投げかけられます。あんたも悪いと。
でもその議論は余計なのです。
当事者同士がお前も悪いと言い合うのはまだよいのです。民事裁判ではそんな主張の報酬が続きます。
しかし、刑事裁判になる前の、まさに被害者救済を始めようとする場面(加害者の特定、確保をしてく場面)において、
そのような言葉で、被害者の声を抑えていく必要はない、むしろ、被害者の声を抑える方便として(これが警察の仕事を増やさない方便となる)、
そんな理屈を持ち出すことは、警察の存在意義を否定するに等しいですし、
被害者が救われない世の中に、我々が加担してしまうことになるのです。
もし自分が被害者の立場におかれたら。。
常に、この視点を忘れないようにしたいものです。

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青島 克行

青島 克行弁護士・保育士・宅地建物取引主任者

投稿者プロフィール

こんにちは。
ぼったくり被害に関する情報提供と皆さまとのコミュニケーションのために、このサイトを運営しています。
コメント、メッセージをお待ちしております。

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コメント

    • WM様
    • 2018年 7月 14日

    昨日全く同じ被害を池袋西口であいました。
    警察にも行きましたが、やはり被害届すら出すことができませんでした。
    しかし念の為お金払う前に詐欺の顔を携帯のカメラでこっそり撮影しました。
    顔も分かり、詐欺師がキャッチをする場所もわかるのに捕まえられないなんてとても意味のわからない世界です。
    何か詐欺に制裁を加える方法はないでしょうか?

    • サトウ
    • 2018年 9月 30日

    ほぼ同様の詐欺に引っかかりました。
    ここのサイトを見て詐欺だと気が付き急いで池袋の警察に行ったのですが、相手にされませんでした。
    もう少し早くここのページを見ていたら…、と悔やんでいます。

    • Y
    • 2018年 12月 18日

    はじめまして。
    私も昨日池袋西口で全く同じ手口にあいました。「虎の穴」という店を名乗り有名女優と出来るよということで、基本料プラス保証料で計29万円騙し取られました。デリヘルだったのですが、ホテルに入るも誰も来ない。キャッチに電話しても繋がりませんでした。本当に悔しくて、悔やんでも悔やみきれません。警察へすぐに連絡しましたが、情報が少なすぎるという理由で被害届すら受理してもらえませんでした。池袋はキャッチ同士が繋がっているという話を警察から聞き途方に暮れてます。少しでも他の方が被害に遭わないようコメントさせていただきました。

    • こう
    • 2020年 1月 12日

    今日、全く同じ内容で、キャッシュバックと新規割があるが、一度通常料金での支払いとホテル代が出るとの事でしたが、教えられた番号も通じず、前払いで払ったお金ももどってこなかったです。
    金額として、全部あわせて、20万です。
    もっと警戒しておけばよかったです。

    • タカ
    • 2020年 1月 30日

    昨日、池袋西口にて同様の手口で引っかかりました。引っかかる前に身分証の確認をしようと相手方に伝えたら断られました。お金を払い前にネットでも見たのですが、やはり同様の手口で引っ掛かった方がいたようなのでその旨も相手方に伝えたところ、私は違いますの一言…引っかかった後にもう一度探して発見したのですが、本部と連絡取れないのでって言われて返金拒否され、周りにいた相手方の友達に囲まれたので人気のあるところで交渉してましたが、事務に行ってくるの一言で帰ってこずでした。警察を通報ともかんがえましたが、事実確認ができない状況なので今回は諦めた次第です。

  1. 青島 克行

    ご報告をしていただいた皆様、ありがとうございます。
    本当に災難でした。

    冒頭にも書きましたが、「虎の穴」の被害事例は、ものすごくわかりやすい「詐欺」事例です。
    いわゆるぼったくりと一口にいっても、厳密にいうと、刑法犯なのか、そうだとして何罪なのか、条例違反にあたるのか、どの条項に該当するのか、等々、細かく検討しなければならず、さらには証拠でどこまでの事実を証明できるのかという問題があります。
    なぜ、警察は動いてくれないのだ、なぜ警察は被害届や告訴状の受理をしてくれないのか、といった被害者の方々からの悲しみの声が終わらないのはこのためで、もろもろの手間暇を考えたときに、立証可能性が低いのであれば、警察としては、動いて無駄な時間になるよりは、被害者があきらめたという形に処理できたほうがよい、ということになってしまうので、事実上、犯罪者が放置されたままとなるのです。

    しかしながら、この「虎の穴」の詐欺事案については、証拠さえあれば、かなり容易に詐欺罪での立件ができるはずです。
    客引きに声をかけられてからのそのやりとりをすべて録音(できれば録画も)してしまう。どのような言葉をつかって勧誘をしてきたものか(詐欺罪の実行行為)、その説明を信じて(錯誤)、その結果(因果関係)、現金を渡してしまった(財産の処分)という一連の流れ(領収書を要求したにもかかわらず、よこさないこと、お金を受け取るとそのままどこかに行ってしまった姿等々も含めて)をすべて録音(できれば録画)しておけば、刑事手続上、逮捕して、起訴、有罪判決を受けるというところまでもっていけることはほぼ間違いありません。

    この先、このサイトをご覧くださった方が、路上で客引きから声をかけられて、あっ、青島弁護士のサイトにのっていたあの事案だっ!と気づき、機転をきかせて、すべての経過を証拠化することができましたら、そのときはぜひ当サイトにご報告ください。そして、一緒に警察署にいきましょう。

    • たく
    • 2020年 12月 18日

    私も池袋西口で被害にあいました。
    アンケートに答えるとキャッシュバックと新規割があるが、一度通常料金での支払いホテル代が出るとの事でしたが、その後デポジット代50万が必要と請求されました。しかし私は、そんな金額は、とてもじゃないが払えないと言ったらとりあえず手元にあるだけでいいからといわれる払ってしまいました。
    その時このお金も終わったら返金しますといわれましたが結局前払いで払ったお金ももどってこなかったです。
    金額として、全部あわせて、11万です。
    もっと警戒しておけばよかったです。

    • 青島 克行

      本当に気の毒でした。
      大うそつきがうろちょろしているということが本当に恐ろしい。
      完全に詐欺ですね。

      犯人の特定が難しい、現金を渡した証拠がない、等々の事情から、警察にいっても、事件として受け付けてもらえない、弁護士にいっても、でもどうやって取り戻す?などと言われてしまう、という地獄があるのですが、それでもなお。警察に被害申告、被害相談にいくことをおすすめします(せめてもの情報提供。警察内での情報の積み重ね、という意味と、被害者としてとるべき行動を一応はとっておく)。

      この悔しさ、屈辱感。
      よくわかります。
      一度でも被害にあった方なら、なおさらよくわかりるものです。

      人に話しづらい話題ではありますが、いろんな人に話をして、ほかの人がせめて被害にあわないようにする、話すことで自分の気持も楽にしていく、ということも大切です。

      このたびはご投稿ありがとうございました。

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弁護士の紹介

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青島克行(→プロフィール

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静岡県静岡市出身
昭和50年9月17日生
 弁護士(東京弁護士会、登録番号31776)
 保育士(東京都)
 宅地建物取引主任者(東京都)

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